マークシート方式

司法書士試験は難易度が高いという割れる所以の一つに「科目数が多い」ということが挙げられると思います。行政書士試験だと6科目、司法試験予備試験でも9科目。

司法書士試験はどんな科目でそれは何問出題されるのか。このページでは司法書士試験の科目についてお話します。

試験科目

司法書士試験は全部で11科目出題されます。それは以下の通り。

  1. 憲法
  2. 民法
  3. 刑法
  4. 商法・会社法
  5. 民事訴訟法
  6. 民事執行法
  7. 民事保全法
  8. 供託法
  9. 司法書士法
  10. 不動産登記法
  11. 商業登記法

ほとんどが民事系の法律

憲法・刑法・司法書士法の3つを除いてすべて民事系法律です。民法の派生法ですね。司法書士試験の科目上の特徴ですね。

まず民法が基本であり、不動産登記法、商法・会社法、商業登記法、供託は民法の特別法で、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法は民法の手続法ということになります。

出題形態

司法書士試験の出題形態は2通りあります。

まずは択一式。マークシート方式といった方がわかりやすいでしょうか。問題文の解答の肢があって、その中から正解を選ぶというものです。これは全科目あります。


そして、不動産登記法と商業登記法だけは別の出題形態があります。
記述式といわれるものです。問題文として、様々な資料を与えられ、それを法律的に組み立てて書式に関する問題を解答するという形態。ちょっと言葉ではわかりづらいかもしれませんが、不動産登記や商業登記を申請したりする仕事ですので、それの実戦訓練的なものとイメージしておいてください。

問題数

問題数は全部で72問。択一式が70問、で記述式問題が2問です。

科目別問題数は以下表にまとめておきました。

科目 問題数
憲法
民法 21
刑法
商法・会社法
民事訴訟法
民事執行法
民事保全法
供託法
司法書士法
不動産登記法 択一式:16
記述問題:1
商業登記法 択一式:8
記述式問題:1
72

配点

配点は択一式が1問3点で70問全問正解で210点、記述式問題は1問35点満点で2問満点で70点、全問正解で280点満点ということになります。

筆記試験の時間割

司法書士試験の第一次である筆記試験は、例年7月の第一日曜日に実際されます。昼食をはさんで午前の部と午後の部に分かれます。午前は9時30分から11時30分まで、午後は13時から16時まで。

午前と午後にどんな科目が出るのかも決まっていますので、午前と午後に分けて各科目の簡単解説と共にご紹介します。

午前

午前の科目

午前はそのうちの4科目です。「民法」「憲法」「刑法」「商法・会社法」です。順にお話していきましょう。

民法

民法は司法書士試験において最重要な科目になります。問題数も多いし、難易度の非常に高い問題がズラリ。かなり細かい知識が要求されます。

「私法の一般法」と呼べるもので、「私たちの社会生活の基本的なルール」とでも呼べるものでしょうか。民法は1044条まであるそれは膨大な法律で、その中でもいくつかの項目に分けられています。

物権法が最も重要

司法書士の業務として登記申請のスペシャリストということから、物権法が最も重要になります。その中でも「物権変動」「担保物権」あたりは、非常に細かい知識が問われ、結果、かなり難しい問題が出題されます。

憲法

憲法とはいろんな言い方ができると思いますが、国家の基本法ということができます。すべての法律は憲法規定がもとになっているのです

司法書士試験における憲法はメイン科目ではありません。問題数も多くないし難易度それほども高くありません。それゆえ、良い得点源になり得る科目です。落としてよい科目のない司法書士ですが、それゆえ取れるところはしっかり得点することが合格のポイントになります。

刑法

刑法は皆さんイメージ沸きやすいでしょうね。まさに刑罰の法律です。厳密にいえば、刑法は憲法の派生法といえます。憲法31条の罪刑法定主義を具体化したものが刑法ですからね。

司法書士試験においては、憲法同様、重要度は高くありません。こちらも憲法同様、得点源になり得る科目です。

商法・会社法

「商法」と「会社法」は一応、別の法律なのですが、以前は同じ法律でした、というよりも、商法の一部に会社法があったというイメージです。

商法とは文字通り、「商いの法」です。物の取引については民法にも規定はありますが、商法は民法の特別法であり、商行為・営業における取引については民法よりも商法規定が適用されます。

会社法とは、「会社」という営利団体における設立や組織・管理・運営を定めた法律です。会社にはいくつかの形態がありますが、メインは「株式会社」になるでしょうか。司法書士試験のメイン科目のひとつに商業登記法がありますが、これはこの会社設立の手続法という感じです。

司法書士試験における商法・会社法

民法や不動産登記法ほどではありませんが、商法・会社法も重要科目と言えます。商業登記法と同時進行で勉強していくケースもありますので、民法・不動産登記法の関係と同様と考えていいです。

商法は、民法と近い感覚で勉強できますので、民法を済ませた方であれば、それほど難しくないと思います。条文数も少ないですしね。会社法の方が出題数は多いですが、それなりに細かい知識が問われます。会社法自体が条文数も多いので、なかなか大変な法律だと思います。

午後

午後の科目

午前の科目は主要科目が出てきますが、午後は午後で司法書士においては重要な科目が出題されます。それは2つの登記法で択一と記述式が出題されます。

不動産登記法

不動産にはその現況や権利関係の公示という「登記」が必要なため、その不動産登記の手続きが定められた法律が存在しますが、それが不動産登記法です。民法177条を具体化した法律ですので、これも民事系の法律になります。

民法に並ぶ重要科目

不動産登記法は、司法書士試験においては科目的には民法に並ぶメイン科目になり、出題数も多く記述式問題も出題されます。

講座を取ると民法から学ぶカリキュラムが殆どですが、この不動産登記法も同時に学ぶことが多く、それだけ準備が必要ということになります。民法同様、これが苦手な人は試験合格は難しいと言わざるを得ません。

商業登記法

上の不動産には登記が必要ということですが、会社設立にも登記は必要です。その他、商法や会社法に規定のある登記すべき事項の手続を商業登記法と言います。

商業登記法は重要な科目

この商業登記法も、講座を取得すると商法・会社法と部分的に同時進行で学習を進める場合が殆どです。記述式問題も出題されますし、民法・不動産登記法に次ぐ、あるいは同等の重要科目と言えます。

民事訴訟法・民事執行法・民事保全法

「民事」と付いているので民事系の法律ということはすぐにお分かりだと思いますが、こちらはすべて手続法ということになります。

手続法とは実定法を実現する手続の法律のこと。実定法とは民法や刑法のことで、「何々したらこうなる」とか規定されていますが、それを実現するのはまた別の話です。違法なことをすれば罰せられたりするわけですが、罰せられるにもきちんと手続を踏む必要があるわけで、そのための手続法なのです。

民事訴訟法は民事裁判における手続きを定めたもので、民事執行法は強制執行などの手続きを定めたもの、民事保全法は財産や訴訟等の係争物を保全して隠滅して利できないようにするための手続きを定めた法律です。

供託法

供託とは、金銭や有価証券、物品等財産を供託所に預けて管理してもらい、その供託所を通じて債権者に取得させて債務の履行等の目的を達成させる制度で、その手続法が供託法になります。

出題数も少ないし、重要な科目とは言えません。

司法書士法

最後、司法書士制度を定める法律です。司法書士試験ですから、こんな法律が出題されても不思議ではありませんよね。

まとめ

以上が司法書士試験で出題される科目についてです。司法書士試験は科目数が多いながらも捨て科目がないというハードな試験ですが、そのほとんどが択一問題ですので他の法律資格試験とはバランスが取れていると言えなくもありません。

もっとも、法律既学習者でもあなり馴染みのない登記法がメイン科目ということもあり、効率的な勉強法を確立することが合格のポイントにはなってくると思います。やはり、苦手・高難易度の科目をいかに克服するかは大事になってきますから。

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